
- IT業界ってどういう風に分かれてるの?
- IT業界って職種ありすぎて分からない…
- 未経験からIT業界に転職するのに有利な資格ってあるの?
- 未経験からIT業界に転職するためのコツが知りたい!
動画サービスやSNS、キャッシュレス決済、数多くのアプリやゲームなど、私たちの暮らしの土台となっているのがIT技術です。今後も新しい技術によって、私たちの生活を根幹から変えてくれるのでは?と常に期待されています。
でも、いざ転職となると「知識も技術もないし…」、「なんとなくITってだけで難しそうだし…」と諦めてしまった経験はありませんか?
実は、IT業界も業界構造や事業内容や職種別の特徴を理解し、転職対策を行えば、未経験でも内定を獲得できる業界です。
この記事では、IT業界の分類や職種などの基礎的な知識、未経験者でもIT業界に転職できる理由と方法について、ご紹介します。
目次
1. IT業界はおおまかに5つに分類される!

IT業界は、事業内容が多岐にわたるため、全体構造を掴みにくい業界です。さらに最近は、〇〇テックなど(広告×IT=アドテク、健康×IT=ヘルステック)、どの業界もITを駆使して事業展開をしています。ITの需要が伸びているという表現よりもITは必須になってきているという表現が正しいでしょう。
今回は複雑な話は置いといて、「IT業界とは?」を大まかに理解していただくために、IT業界を5つに分類してみます。未経験からIT業界に転職するためには、まずはIT業界の構造を理解し、自分はどの業界に行きたいのかを考える必要があります。
1.インターネット・Web業界
インターネット・Web業界とは、インターネットを利用して、サービスやアプリを開発・提供する業界です。
昔はインターネット上のサービスはPCがメインでしたが、スマホの普及により市場はさらに拡大していくでしょう。みなさんが普段の生活で触れる機会も多いので、最もイメージしやすい業界ではないでしょうか。
企業例:楽天、Amazon、Yahoo!、Netflixなど
2.通信業界
通信業界とは、情報伝達の手段を提供する業界です。
固定電話やPCなどからの通信サービスを提供する「固定通信」、携帯電話やスマートフォンなどモバイル機器を通した通信サービスを提供する「移動通信」、衛星通信などさまざまな手段を通して通信を支えています。通信インフラ業界とも言われ、最近だと電気・ガス・水道に加えて、4大インフラとも表現されます。
最近では、5Gや格安SIMなど技術面やコスト面など様々な変革を求められている業界でもあります。
企業例:NTT東日本、KDDI、docomo、Softbankなど
3.ソフトフェア業界
ソフトウェア業界は、PCやスマートフォンの基盤であるOSや様々なアプリケーションを開発・販売・運営を行う業界です。
代表的なソフトウェアだと、Wordなどの文書作成ソフトウェア、Excelなどの表計算ソフトウェア、ウイルスバスターなどのウイルス対策ソフトウェアなどが挙げられます。
普段業務で使用している方も多いはずなので、イメージしやすい業界かと思います。
企業例:Microsoft、オラクル、オービック、サイボウズなど
4.ハードウェア業界
ハードウェア業界とは、目に見える機械の部分を作る業界です。
ざっくりと、ソフトウェアは目に見えないもの、ハードウェアは目に見えるものと理解しておけば良いでしょう。ハードウェアが体で、ソフトウェアが頭脳みたいなイメージをしていただけると分かりやすいかと思います。PCやスマホのディスプレイはもちろん、キーボードやマウス、スマート家電もハードウェアに含まれます。
企業例:SONY、Panasonic、HITACHI、FUJITSUなど
5.情報処理サービス業界
情報処理サービス業界とは、企業の課題を分析し、それに適したシステムの開発・提供を行う業界です。IT業界未経験の方は、なかなか普段の生活では触れることがないので、一番想像しにくい業界かと思います。
近年、どの企業でもIT化を進めていきたいという要望がとても強くなってきています。その反面、ITに強い会社というのは多くないので、IT化が進んでいない企業や業界から特に大きな注目を浴びています。
顧客の課題に合わせて、何のシステムが必要かというところから構築・運用・コンサルティングまで行うため、幅広い知識が必要とされます。
企業例:NRI(野村総合研究所)、NTTデータ、アクセンチュアなど
2. IT業界の職種を10個紹介!

業界構造を理解しても、どの職種があるか分からないと転職活動できません。
次はIT業界にはどういう職種があるのかについて見ていきましょう。今回はIT業界でよく見る職種を大きく4つの系統に分け、10種類の職種を紹介します!
開発・デザインなどのクリエイティブ系職種
まず、IT業界未経験の方は「エンジニアとプログラマーって違うの?」って疑問を持つと思います。現時点では、エンジニアがプログラムの設計をする仕事で、プログラマーがその設計書に開発を行う仕事だと覚えていただけると良いかと思います。
1. プログラマー
プログラマーとは、設計書に沿ってプログラミング言語を使用しながら、ソフトウェアやシステムを組む作業(コーディング)を行う職種です。
PC画面とにらめっこしながら、キーボードをカタカタしている「エンジニア」のイメージともっとも近いかもしれません。
2. システムエンジニア
システムエンジニアとは、顧客へのヒアリングから課題と要望を抽出し、仕様書の作成やシステムの設計を行う職種です。
その他にも、システム完成後にしっかりと設計書通りに動作するかなどのテストも行います。開発に対する幅広い知識と顧客とプログラマーを繋ぐためのコミュニケーション能力が必要とされます。
3. インフラエンジニア
インフラエンジニアとは、システムの基盤の設計・構築・運用を行う職種です。
システムエンジニアに比べて地味なイメージを持たれがちですが、インフラがしっかり構築できていないとサービスを作ることも動かすこともそもそもできないので必要不可欠な職種です。
4. Webデザイナー
Webデザイナーとは、Webサイトやアプリなどの構成・レイアウト・デザインまでを担当する職種です。「Photoshop」や「Illustrator」、最近だと「Figma」などのデザインソフトを用いてデザインを作成します。顧客の持つイメージを専門的な知識を活用して、構成や配色などに落とし込んでいきます。
マネジメント系職種
5. Webディレクター
Webディレクターとは、Web制作における指揮者のような職種です。
デザイナーやエンジニアの統括、プロジェクトの立ち上げから進捗管理、そして品質チェック、納品まで行います。
Webやプログラミングに関する幅広い知識、コミュニケーション能力やマネジメント能力が必須となります。そのため、一般的にはWebデザイナーやプログラマーとして経験を積んでから就業することが多い職種となります。
営業orコンサルティング系職種
6. 営業
IT業界における営業とは、自社のIT製品やサービスを販売する職種です。
別業界での営業経験がそのまま活かせる部分が多いですが、今まで培ってきたヒアリング力や提案力に加えて、IT系の専門的な知識を身につける必要があります。
7. セールスエンジニア
セールスエンジニアとは、営業担当に同行し、顧客へシステムやサービスの技術的な部分の説明や質問に対する応答など、主に技術面からの支援を行う職種です。商談を成功に導くための重要な職種です。
特に大規模で複雑なシステムになればなるほど、セールスエンジニアの存在が重要になってきます。
8. ITコンサルタント
ITコンサルタントとは、顧客の課題を発見し、課題解決のためにITを活用した戦略を立案し、システム開発や最適化の提案を行う職種です。「ITで課題を解決する専門家」といったイメージです。
顧客の課題を抽出するヒアリング力やそれを解決策に落とし込むための論理的思考力が必要となります。
マーケティング系職種
9. Webマーケティング職
Webマーケティング職とは、自社サービスのPV数を上げたり自社アプリのインストール数を増やすために、ITを駆使しした様々な施策を実行する職種です。
具体的には、新規ユーザーを獲得するために、インターネット広告を作成し運用したり、ユーザーが離れて行かないように、そのプロダクト自体の改善を提案したりします。
マーケティングというと華やかなイメージを持たれがちですが、地道に検証していく粘り強さや数値分析力や施策立案力などの能力が必要となります。
10. データアナリスト
データアナリストとは、膨大なデータ、いわゆるビッグデータを活用して、分析し、様々な法則や課題を見つけ、解決方法を立案し提案する職種です。
データベースを扱うための知識や技術はもちろんのこと、業界全体に対する知識やマーケットの状況等の把握も必要になってきます。
3. IT業界に未経験で転職する際に、有利な資格は?

「資格ってとった方がいいのかな…」って悩んだことはありませんか?
IT業界において、「未経験でも可」の求人では、特定の資格が必須、もしくはあれば歓迎と記載のある企業が多く存在します。そのため、資格を取るメリットは大きいと言えるでしょう。
以下では、資格を取るメリットと取っておくと有利な資格について見ていきましょう。
この記事では一部しか紹介していませんが、こちらの記事でIT転職に役立つ資格やメリット、受験日程や料金まで解説しています!(↓のカードをクリックでも飛べます。)

資格を取るメリットは?
客観的な能力の証明になる
そもそも採用担当者が、他人のITスキルの有無を見分けるのは相当難しいです。そのため、「この資格の範囲の知識は身に付けていますよ」という客観的な能力の証明を行うことができるのは、大きなメリットです。
IT業界に対する基礎的な知識が身につく
IT業界はみなさんのイメージ通り、様々な技術や知識が必要とされる業界です。ITに関する基礎的な知識を身につけていることによって、転職後もスムーズに仕事を理解できるようになります。
IT業界への転職に意欲があることをアピールできる
IT業界はとても人気の業界で、特に人気IT企業はかなりの高倍率になります。前提として、IT業界未経験者はITの知識や能力の面では大差ありません。そのため、熱意や意欲のアピールがとても重要になってくるのです。
IT業界に未経験で転職する際に、有利な資格3選
ITパスポート
ITパスポートとは、ITを利用する全ての社会人が備えておくべきIT基礎知識を証明できる資格となります。
IPA(独立行政法人情報処理推進機構)が実施する情報処理技術者試験のなかでは、最も難易度が低いとされているため、ITエンジニアとしての力を証明する資格にするには難しいでしょう。ただIT未経験の方が知っておくべき最低限の知識が凝縮されているので、未経験の方ほど勉強することをおすすめします。
【公式サイト】https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/index.html
基本情報技術者
基本情報技術者とは、ITエンジニアの登竜門とも言われている資格です。
まずは難易度ですが、ITパスポートよりもかなり難しいです。ITパスポートは使う側に必要な知識が中心に出題されますが、基本情報技術者試験は開発する側に必要な知識が中心に出題されるためです。
ITエンジニアとして、未経験からの転職を考えているなら、基本情報技術者以上の難易度のものから受験することをおすすめします。
【公式サイト】https://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/fe.html
マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)
マイクロソフトオフィススペシャリストとは、ExcelやWordなどのマイクロソフトオフィス製品の利用スキルを証明できる資格です。
IT業界だとExcelやWordを扱えることは、最低条件だと思いますので、勉強しておいて損はない資格です。
IT系のベンチャーだと、ExcelやWordの代わりに、GoogleスプレッドシートやGoogleドキュメントを利用している企業は多いですが、使い方はほぼ一緒なのでこちらを使うにも転用できるスキルとなります。
【公式サイト】https://mos.odyssey-com.co.jp/index.html
4. IT業界に未経験で転職するためのコツとは?4ステップに分けて解説!

では、未経験からIT業界に転職するとなった時に、どういう手順を踏めばいいのでしょうか?
「未経験からのIT業界への転職で失敗しないためのコツ」を4ステップに分けて見ていきましょう。
1. IT業界の構造や職種について理解する
「IT業界の構造や職種について理解しておく」これは必須です。どの業界に転職するにも言えることですが、その業界構造はどうなっているのか、その業界の中で必要とされている職種は何なのかは最低限抑えておきましょう。これができないと、未経験からの転職はさらに難しくなってしまいますので、まずは記事を読み返してIT業界全体の特性について理解しておきましょう。
2. IT業界に転職して、何をしたいのかを考える
IT業界は、業界も職種も非常に幅広いので、転職後に「こんなはずじゃなかったのに…」と後悔する人が多いとも聞きます。転職後の後悔を防ぐために、「この業界に行って、この職種に就きたい!」と自分の中で理想を言語化しておくことが大切です。
3. スキルを独学 or 独学+プログラミングスクールで身につける
自分がどのような業界、職種で働きたいかをしっかり決めたら、次はそこに転職するためのスキルを身につけましょう。
未経験からIT業界に転職するとなると、プログラマーもしくはデザイナーからのスタートが大半となるかと思います。
最近は、様々なプログラミングやデザインの独学を助けるサービスがありますので、そちらを利用してみると良いでしょう。最初は本で勉強するよりも、動画もしくは手を動かしていく系のサービスの利用をおすすめします。
「具体的にどのサービスを使って勉強すればいいんだろう…」という方はこちらの記事(準備中となります)をお読みください。
ただ、独学で勉強するのは、相当な精神力がないと難しいです。また、一人で解決できないポイントも今後絶対出てくると思います。実際にプログラミング学習者の9割は挫折するとも言いますので…
そういった時にはプログラミングスクールに通い、同じ目標を持つ仲間と講師と勉強していくことをおすすめします。おすすめのプログラミングスクールについては、こちらの記事(準備中です)をお読みください。
4. 転職エージェントを利用する
ある程度スキルを身につけたら、次は転職エージェントを利用しましょう。
特に会社で働きながら転職活動をする方にとっては、自分の希望条件に合った企業を紹介してくれるので、自分でリサーチする時間を大幅に短縮できます。
また、転職活動初期は、複数の転職エージェント登録しておくことをおすすめします。転職エージェントによって、求人企業やサポート範囲が違うためです。ずっと複数の転職エージェントとやりとりするのも大変なので、最終的には2,3社に絞るのをおすすめします。
おすすめの転職エージェントについては、こちらの記事をご覧ください!(↓をクリックでも遷移できます。)

まとめ
この記事では、IT業界の構造から職種、IT業界を未経験から転職する方法などについて解説してきました。
未経験でもIT業界には転職可能です!
成功確率を少しでもあげる、そして転職後の条件をより良くするために、事前にスキルを身につけておくことがとても大切です。
今の時代は、ITスクールや学習サービス、そして転職エージェントなど、未経験からIT業界に転職するためのツールをフル活用して頑張りましょう!